保存修理工事完了後の「道後温泉本館」を訪れて

こんにちは。四国営業所です。
愛媛県を代表する観光地の一つ「道後温泉」には、国内外から毎年多くの観光客が訪れています。
国の重要文化財でもある「道後温泉本館」は、2019年1月から営業を続けながら保存修理工事を開始しており、昨年の7月、約5年半ぶりに全館営業再開となりました。
今回は、その道後温泉本館に行ってきましたので、その様子をお伝えします。
「道後温泉本館」の歴史を振り返ります。
1894年に「神の湯本館棟」が竣工。木造三層楼は、当時大変珍しい建物でした。
1899年に「又新殿・霊の湯(ゆうしんでん・たまのゆ)棟」が竣工、1924年に「南棟」「玄関棟」が竣工しました。
1994年には「神の湯本館棟」「又新殿・霊の湯棟」「南棟」「玄関棟」の4棟が、公衆浴場として初めて国の重要文化財に指定されました。
保存修理工事は、敷地が狭く周囲が道路に面しているため大型重機の搬入や使用が難しいなか、構造補強で国の重要文化財である本館の雰囲気に配慮しながら、できるだけ目立たないよう、壁の中や床下などを補強し、これまでと変わらない姿を見せてくれています。
今回は、「霊の湯」二階席のチケットを購入して入浴しました。
『霊の湯二階席』
大正時代に建てられた南棟にある休憩室です。白鷺をモチーフにしたランプが吊り下げられ、歴史ある建物の中にモダンな雰囲気が感じられます。
壁に仕上げられている砂壁は、弊社の『都の砂』が施工されています。
入浴後はお茶とお菓子をいただきました。
『展示室』
昔の湯札や茶道具など、道後温泉本館に残る貴重な品々が展示されています。
こちらの壁にも弊社の『都の砂』が施工されています。
『又新殿』
日本で唯一の皇室専用浴室を設けた建物です。
玉座の間には金箔地に鳳凰、菊、桐の絵が描かれています。
御居間の障壁画には金箔地に鵤と鴲の絵が描かれています。
『洞の間』は建築当初は御休息の間と呼ばれていました。
壁は昔ながらの技法で漆喰を練り合わせ施工しています。
御湯殿の湯釜の石は庵治石で、正面から見て大国主命、右は少彦名命の像が彫られているそうです。
道後温泉には本館以外にも、道後温泉別館飛鳥の湯、道後温泉椿の湯があります。
飛鳥時代の建築様式を取り入れた【道後温泉別館 飛鳥の湯】
椿をシンボルとした松山市民の親しみの湯【道後温泉 椿の湯】
道後温泉は観光経済新聞社が主催する第38回「にっぽんの温泉100選」でも、第2位に選ばれたそうです。
3月に入り少しずつ暖かくなってきました。
やすらぎと歴史が感じられる「道後温泉」に、皆様もぜひ訪れてみてください‼
以上、四国営業所でした!